がん患者さんの混乱について

  • 2020.09.01

がん患者さんの病状が悪化してきた場合に、半数以上の方で混乱が生じることがあります。混乱というと一般の方には想像しにくいかもしれませんが、時間の感覚がはっきりしない、日にちが分からない、なんだかぼんやりしていることが多く返答が曖昧、といった症状も混乱の一つの症状の可能性があります。周りがびっくりしてしまうような混乱の症状としては、いつもは穏やかな人が急に怒りっぽくなった、動けないのに急に立ち上がって転びそうになった、点滴を抜いてしまった、落ち着かない様子でうろうろしてしまうなどもあります。

これらの混乱は、きちんとしていた人が急にできないこと、間違ったこと、性格が変わったようなことが増えることで認知症の症状と誤解されることがあります。がんの症状としての混乱では、認知症症状と異なり時間帯によってはっきり会話できることがある(認知症では概ね症状に変動はありません)、数日前までは大丈夫だったのに急激に症状がでてきた(認知症では月単位、年単位で症状が進行していくことが多いです)などの違いによって判断することが可能です。がん患者さんの混乱は、体の中の電解質の異常や脱水症状など対処可能な原因があれば、症状がよくなることもあります。がんだからしょうがないとそのまま見守るだけでなく、血液検査などが治療につながることもありますので、治療を担当している医療者とよく相談することをお勧めします。

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