わた史ノートと人生会議

  • 2020.09.22

厚生労働省が人生会議を盛んに宣伝しています(昨年お笑い芸人さんがモデルのポスターがつくられ多くの批判を受けて回収されたと話題になりました)。

小牧市では「わた史ノート」を市が独自に作成して市民向け講座を開催したり、民生委員へ啓発を行ったり、中学校の副読本に取り入れられたりしています。

わた史ノートは、私(渡邊)が小牧市からの依頼により監修させて頂きましたが、よくある機械的な情報を書き残しておくだけのエンディングノートとは異なり、地域で家庭でその人が、その人らしく生きていけるために役立つような話し合いのきっかけになることを意図して作成してあります。これまでの自分の振り返りながら、どのように生きていきたいか考えることができるようになっています。なかなか実際に書き込むことのハードルは高いことは承知の上で、書き込まなくても、話のきっかけにしてもらえるだけでよいという利用法が記してあります。これからの時代には、病院や介護施設を利用する状況になった場合には、突然、本人の意向とは関係なく医療介護従事者から自分の人生についてどのように過ごしていきたいか、どのような医療・介護を望むのかなどの重大な話し合いが提起されるようになる可能性が高いです。病気を患った状態でそのような話し合いを繰り返すことはなかなか大変です。そうした話し合いは体も気持ちも落ち着いている時にこそ、じっくり考えることができます。

わた史ノートは市役所や地域包括支援センターなどで配布されています。当院でも配置してあります。ご希望があれば出前講座も受けることができます。市のホームページでもダウンロードで入手可能です。ぜひ一度ご覧ください、そしてご家族内で話題にしてみてください。

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